Force.com IDEから組織にメタデータ/ソースコードをリリースするとき、実行されるテストコードが多いと結構時間がかかります。IDE上では、リリースの進捗状況やエラーの発生状況は表示されないので、いつリリースが終わるのか、エラーが発生しているのかが分からず、不安になります。
また、リリースが完了してから、Force.com IDEに結果が表示されるまでにはタイムラグがあるので(大体数分ですが、遅いときは数十分かかることもあります。ちなみに、タイムラグはメタデータAPIが非同期であるために発生します。)、IDEの画面だけを見ていると、実はリリースがもう終わってることに気が付かなかったりします。
こんなことを防ぐために、セールスフォースにはリリースの監視機能があります。リリースの監視機能によって、リリースの進捗状況とエラーの発生状況を把握でき、あとどのくらいでリリースが完了するのかを大体予測することができます。
使い方は、リリースをしている最中に、
[設定] → [アプリケーションの設定] → [リリース] → [リリースの監視]
を見るだけです。
↓のように、「処理中のリリース」と「完了したリリース」が表示されます。
※但し、完了したリリースでも7日間経つと表示されなくなります。
リリースの監視で表示される情報の意味を記載しておきます。
・状況
値 | 説明 |
---|---|
キュー | 待ち状態 |
処理中 | メタデータ/ソースコードのチェック処理中 |
テスト実行中 | テスト実行中(現在実行中のテストメソッドが表示される) |
完了 | リリース正常終了 (但し、テストのカバレッジ75%未満だとリリース失敗するので注意!) |
エラーで完了 | リリース異常終了 (チェック処理エラー または テスト失敗) |
・コンポーネント
リリースするメタデータ/ソースコードの数
・テスト
テストの進捗状況とエラー発生状況
テスト完了数/テスト総数 (エラー発生件数) で表示
リリースに要する時間のほとんどはテストの時間なので、テストの進捗状況から
リリースにあとどのくらい時間がかかるかを予測することができます。
リリースの監視では、エラーが発生してもエラーの内容までは教えてくれないのがちょっと残念なところです。エラーの内容を知るには、IDEのリリースが完了するのを待つ必要があります。この辺りは今後の改善を期待したいところです。