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2011年9月

2011年9月 1日 (木)

Dreamforce'11 参加レポートと感想(2) ~第1のデバイスとしてのモバイル~

前回に引き続き、参加レポートその2。

モバイルデバイスの増加と、それに対してのDreamforce'11内で自分が拾った情報と感想を簡単にまとめてみます。Salesforceな部分が少ない記事になっていますが、ご容赦を。


■ モバイルデバイスの利用増

モバイルデバイスについて基調講演にてその成長についてグラフが示されていました。

Mobile_as_first_device

Employees_have_tablets


コンシューマや企業の従業員がモバイルデバイスでWEBアクセスをするだけでなく、企業においては従業員がタブレットデバイスを使うようになっていて、その勢いがすごく大きいということです。

たしかに、自分のお取引させていただいているお客様でもiPadを持っている方が増えています。スマートフォンを含めたスマートモバイルデバイスの利用というのは加速度的に増えていて、その結果、PCからのアクセスというのが主流ではなくなる(なくなった)ということのようです。

自分は大学時代からずっとPCなので、今でもPCメインですが、もう1まわり下の世代以下になるとスマートモバイルデバイスでのWEBアクセスが普段から主流になっていたりするのかな、と思います。

■ 第1のデバイスとしてのスマートモバイルデバイス

そういったスマートモバイルデバイスの増加を考えると、これからは第1のデバイスとして考えなくてはいけないのだと認識しました。

基調講演でモバイルすごいな、と思ってその後のSocial Enterprice Applicationのアーキテクチャについてのセッションに参加したら、これからアプリケーションを作るときにはモバイルデバイスをfirst deviceとして扱おうといった話を聞きました。

そのセッションでは90年代はクラサバ、2000年代はRIAやサーバサイドが中心だったが、これからはハイスペックなモバイル端末のパワーを活かしたアプリケーションアーキテクチャになるという話がありました。Database.comの話をしたうえで、従来はアプリケーションサーバを介してモバイルデバイスはWEBなどにアクセスしたけど、次のアーキテクチャとしてDatabase.comに直接、つなげるようにするという例の紹介がありました。

われわれはWEB開発では今まではPCを第1のデバイスとして考えることが多かったですが、今後は徐々にスマートモバイルデバイスを第1のデバイスとして考えるようにシフトしていかないとまずいなぁ、と認識。そのときにはアプリケーションアーキテクチャ設計、実装、サービス開発のロードマップなども、順序や発想が違うので、今からそういった順序で開発するときの考え方を築いていかないとならないときと実感しました。

■ HTML5で対応するtouch.salesforce.com

Salesforceの毎回の新機能、製品の発表を見ると、基本的には企業向けであるSalesforceの製品であってもコンシューマ向けのサービスで必要とされるレベルのユーザエクスペリエンスをちゃんと提供していきたい、という意志のようなものを感じます。

スマートモバイルデバイスの増加に対してもtouch.salesforce.comとして基調講演で解がひとつ発表されていました。

Touch


touch.salesforce.comはHTML5でできていて、タブレット型、スマートフォン型など問わず、タッチUIを持つスマートモバイルデバイスでSalesforceの機能が使えるようになるということです。Visual Forceでガリガリに書き換えた画面等はできないかもですが、カスタムオブジェクトなどユーザがカスタマイズした部分についても対応しているとのことで、Salesforceのプロダクト群もスマートモバイルデバイスからより使いやすくなるのかと思います。

ソーシャルの波に引き続き、モバイルについてもきっちり対応していっていることが分かる発表でした。

■ まとめ

モバイルが大事だ、は最近ずっと言われていることで、当たり前といえば当たり前なのかもですが、より強く実感をしましたし、帰国したら社内でのモバイル対応の既存の動きについてもっと加速度をつけたい、と思います。

次回はHerokuやSiteforceについてセッションやブースで見聞きしたことを書いてみたいと思います。

Dreamforce'11 参加レポートと感想(1) ~企業のソーシャル化について~

8/30からDreamforce参加にしています。社長の黒川と私とで2人で参加しています。

Salesforce_plus_you_2


8/31まで終わったのでその分について忘れないうちにまとめておきたいと思います。
われわれはSalesforce関連のインテグレーション開発を主力している会社なので、そういった視点になります。

レポートは何回かに分かれます。Salesforce.comはビジネスユーザー向けのアプリケーションサービスの会社であるとともに開発者向けプラットフォームの会社でもあり、視点はいろいろあります。まずは前者のサービス観点から気になったこととして、「企業のソーシャル化」についてのレポート、感想です。

■ 従来のWEBと企業のソーシャル化

従来のWEBと企業のソーシャル化について基調講演での発表内容についてはPublickeyさんの以下の記事に正確な情報があるのでそちらを参照してもらえるとよいかと思います。

http://www.publickey1.jp/blog/11/chatterhtml5ui.html

ここではフレクトの担当者としての追加の感想を書きます。

基調講演では最初の方にデータとしてインターネットの利用が従来の検索から始まるWEBではなく、Facebookなどのソーシャルメディアを中心としたものに変遷してきていることが示されていました。日本ではどうかは正確にはわからないのですが、そんなに使われているんだぁ、と思いました。

Fb_eat_web


その上で、ネットサービス、コンシューマ向けサービスがソーシャル化する中、「企業のソーシャル化ができているか?」と問いかけ、それに対するSalesforce.comのアプローチがChatterをベースにした各種機能の発表がありました。

ChatterでIMができる、顧客とプライベートグループを作ってコミュニケーションができる、Contact(取引先責任者)にSocial Media上でのコミュニケーション情報が記録されるなどソーシャル化を示す機能が次々と発表されました。次々と発表されるのでメモが追いつかないくらいでした。

Chatter_now


ポイントは、(1)フィードやチャットなどChatterを基本としてFacebookのようにエンタープライズシステムが使える、(2)従来のWebではなく、ソーシャルなインターネットを前提とした顧客とのリレーションづくりができる、という2点だと思います。

(1)についてはChatterが出てきたときからそういった発想がありましたし、新しくはないかもですが、大事なことと考えています。Salesforceはコンシューマサービスの中でも特にユーザへのサービス、UIが進んでいるところと同じようにエンタープライズシステムを使えるようにしたい、というのが強い会社なので今はFacebookと同じようにユーザエクスペリエンスを提供していくということなのかと。(昔はAmazonのように、将来はわかりません)。

(2)は特に今回強調されたことで、ソーシャルメディアの情報をSalesforceに統合することで、新しい顧客との関係づくり、をイメージさせるようなデモが多く見られました。(2)については以下の感想でもう少し詳細を。

■ ソーシャルメディアの情報を使っている現場から感想

一緒に参加した社長とともに、企業のソーシャル化、Chatterを中心としたソーシャルメディアとの連携には強い興味を持ちました。(ほかの参加者さんも同じと思いますが)

私どもも社内では営業管理にSalesforceを使っています。顧客や顧客の担当者情報についてFacebookやTwitterのURLが分かっていれば、取引先責任者(Contact)のフィールド(カスタムで追加)に入れるよう"手動運用"していて「顧客がどんなことに関心を持っているのか」についてわれわれも強く関心を持って営業活動をしています。

運用してみると、実際に初めてお会いする方でも、ソーシャルメディア上で関心事などがあらかじめ分かっていると、より強く相手に関心を持った状態で人とお会いしてよりよいコミュニケーションがとれるようになったと思います。また、お客様との双方向の関係においてもソーシャルメディア上でのつながりが何かしらある方が、より深いリレーションが築けています。

そういった現場にいる担当として、顧客管理をするシステムとしてのSalesforceが次にChatterを基点に外部のソーシャルメディアと連動して情報も含めて顧客とよいリレーションを築けるようにしよう、という方向のは単純に私どもの手動運用を減らしてくれるだけでなく、顧客とのよりより関係づくりの新しい手段を提供してくれる可能性を持っているのではと思いました。

ただ、システムの機能としては充実したとしても、機能だけではなく、まだ成熟していないソーシャルメディアを使った業務、運用に耐えられる同時にベターなやり方、自分たちなりのプラクティスを同時に蓄積していく必要があると思いました。ぼくらも顧客のソーシャルメディア情報を登録していますが、活用については人によってまだばらつきがある感じです。

Social Divideという言葉が基調講演でありましたが、ITリテラシーという言葉があるように、ソーシャルメディアと使った顧客とのリレーション構築には、何かしらのリテラシーが必要で、企業としてはそれができる集団になっていかないと、効果を上げられないだろうなぁ、と思いました。

■ まとめと次回

ソーシャルメディアをつかった企業活動については今回の発表にある機能によい運用がかけ合わさればより新しいレベルでのリレーションづくりができると思いました。

まだ運用プラクティスが少ない分野ですが、自分たちでも機能のあるなしにかかわらず、引き続き実践して、機能の理解だけでなく、より使いこなせるようになるよう、がんばってみます。

次のレポートはモバイル関連を書いて、その次はHerokuとかSiteforceのことを書こうかと思います。

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