Heroku for Javaとセールスフォース
HerokuがJavaをサポートするとのことです。
http://blog.heroku.com/archives/2011/8/25/java/
昨年、2010年のDreamforceでセールスフォース・ドットコム(以下、セールスフォース)がHerokuを買収したというニュースが出たあと、Node.jsなどがサポートされ、RubyまつもとゆきひろさんがHerokuに参加され、といろいろな注目すべきニュースがありましたが、Javaのサポートもすごく大きなニュースです。
また、フレクトはJavaによるWEB開発を得意領域のひとつにしているので、当社としては待ち望んでいたニュースでもありました。
以下、さーっと、Herokuのブログ記事やDev Centerのドキュメントを読んだかぎりでのHeroku for Javaについての自分なりの理解をまとめておこうと思います。(さーっと読んだ結果なので、間違いあるかもです)
■ HerokuっぽくJavaを使う
Herokuは小さいチームがスピード感を持ってインフラ/ミドル管理などのストレスなく高い生産性でアプリケーションをシンプルに構築できるプラットフォームを作るという思想でサービスの拡張等を進めているとぼくは理解しています。ビジネスマンというよりはDeveloperの立ち位置にすごく近い感じ。Rubyが最初の言語として選択されているのは、そういう思想のもとにサービスを展開しているからと理解していました。
したがって、個人的(フレクト的にも)Javaをサポートしてほしいな、と思いながら、ちょっと文化が違うかも、とも思っていました。Herokuっぽい部分とJavaっぽい部分が合わない部分があるのではと(あいまいな表現ですみません)。
これについて、Herokuはブログ記事によると、Javaにはやはりいくつか問題があると認識していたようです。特にJ2EE(JEE)とJ2EEアプリケーションコンテナを使った開発、デプロイが問題であることを認識していたようです。
これに対して、Heroku for JavaではJ2EE的なアプリケーションコンテナを使わないでJettyをアプリケーション内に埋め込むというアプローチをとっています。そのうえで、J2EE的なアプリケーションコンテナが提供しているデプロイ、ロギング、クラスタリング等の機能をHerokuのプラットフォームが提供するということのようです。
こういったアプローチをとることにより、JavaにおいてもRubyでHerokuを使うのと同じようにソースを書いて、gitにコミットして、pushするというRubyの場合と同じステップで簡単にアプリケーション構築・デプロイができるようになっています。実際にブログ記事中の「Heroku for Java in 2 minutes」を見ても、Rubyでのソース書く→Deployのステップとまったく同じように見えます。すごくシンプルですね。
Javaのサポートってどうなるのかな、Herokuと合うのかな、とちょっとだけ心配していましたが、杞憂のようでした。Herokuが大事にしている生産性、シンプルにストレスのないことをJavaでもとなってますね。Java的な文化にあわせるのではなく、JavaをHerokuっぽく使えるようにされています。すごくよいと思いました。社内でもいいねと話しています。早急に社内のエンジニア達でキャッチアップしようと思います。
■ セールスフォース風味な部分やVMforceな部分が少し入っている
あと、今回のJavaサポート関連のドキュメントを読んでいると、セールスフォースとの関連がちらほら見え隠れします。
たとえば、Force.com、Database.comとHerokuとのインテグレーションはどうするの?といったFAQが入っています。
http://devcenter.heroku.com/articles/java-faq#how_do_i_build_forcecom_and_databasecom_java_applications_on_heroku
買収後、あまりセールスフォース的な要素が見られなかったHerokuですが、少しずつ相乗効果が出せる部分が見えてきそうです。セールスフォースを使ってインテグレーション事業に取り組んでいる我々としてはこういったことは大歓迎です。
VMForce風なところは、tutorialにSpringをつかったものがあったり、ブログ記事中の「Why Java?」に対して「600万人のDeveloperがいるから」みたいな記述がある部分です。VMForceはSpringという業界でよく使われているのフレームワークで、なおかつ世界中の600万人のJava Developerにクラウドを提供できる、という触れ込みだったので、その辺の文言やら雰囲気がちょっとだけHeroku for Javaに混ざっていると感じました。VMForceは今後、Heroku for Javaとどう違いを出すのでしょうか。いろいろ気になることはありますが、Dreamforce等、今後のニュースを確かめたいです。
■ まとめ
Heroku for Javaについて今ある情報だけからの感想を簡単にまとめました。Herokuのよさを最大限に活かしてJavaが使えるというのがすごくうれしいですね。
セールスフォースのプロダクト群とも、Database.comなど相乗効果が高そうなものはどんどん連携しやすくなるのだと思います。その辺も要ウォッチですね。
今後は実際に使ってみた記事など技術的なことも書いていきたいと思います。
■ ちょっとだけ当社のことと中途採用のこと
フレクトはWEBサイトとSalesforceとの連携開発を1つの強みとしており、WEB開発についはJavaがメインです。そういった我々にとってHeroku for Javaの発表は待ちに待った発表でした。今後、Heroku for Javaと他のSalesforceプロダクト群連携ソリューションをもっと充実させていきたいと思います。
また、それを担ってくれるエンジニアも引き続き募集しています。Herokuなどクラウドプラットフォームでの開発を行いたい方、ぜひ以下からご連絡をいただければと思います。
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