Meshlium×Plug&Sense×Soracom×Salesforceをニジマス養殖場へ
こころです。12/4のSalesforce World Tourにお越し頂いた皆様はCariot(キャリオット)一色だったフレクトブースにこっそりセンサーが展示されていたのにお気づきでしたでしょうか?
こちらは、Libelium(リベリウム)社のPlug&Senseの1種類で、SmartWaterという水質のデータが取得できるセンサーです。
こちらがゲートウェイ機器のMeshliumです。
- SmartWater(防水防塵で屋外設置可)
- Meshlium(データ通信のためのゲートウェイ機器 3G回線あり 要室内設置)
- SIMカード
- ソーラーパネル(SmartWater用)
を用意して屋外の水場シーン(池、河川、畑など)を想定した実験を行いました。折角なのでセンシングデータはSalesforceに保存し、ダッシュボードで見える化します。また、アラート(水質に異常値が検出された場合等)はChatterのMentionでPush通知されると便利ですし、実際の利用シーンでも「水温が◯℃以下になったら通知したい」というニーズはありそうです。
図に記載してしまいましたが、設置場所は屋外のニジマス養殖池です。
- Plug&Senseの電力はソーラーパネルで発電(100%の充電には晴天時約24時間)
- Plug&Sense⇒Meshlium間はZigBeeで通信
- Meshlium⇒Saelsforce間はSORACOM Airの3Gデータ通信
SmartWaterから10分間隔(数秒にもチューニングは可能)でセンシングデータ(今回は水温、導電率、機器内部温度、ph、バッテリー、三軸加速度)をMeshliumに飛ばし、Meshlium内のDBに保存したセンシングデータをサマリしてSalesforce上のレコードとして作成します。
※SmartWater,Meshliumとも中にLinuxOSが搭載されていますがハックするには専用の手順、ツールが必要です。今回はMeshlium上にphpのruntimeが用意されていたのでMeshlium上のDBのデータをSalesforceにSyncする処理にはphpを使いました。
それでは実際の設置現場をご覧ください。
ソーラーパネルは器具で固定します。
データ連携を確認して、約1ヶ月半の間屋外に放置してきました。屋外に設置する前に社内でコップに水をはって実験したので、
・中夜間の温度差が5℃位あり(日中は水温が上がる)自然界では中夜間の水温差がより開く
・導電率が落ち葉等により変化する
と仮説をもっていました。
※導電率は不純物が多いほど上がる傾向があり、お茶と水だと導電率が100倍位違います。
折角なのでセンシングデータを日別で見るグラフアプリも作りました。
フタをあけてびっくりですが、
・PH・・・ほとんど変わりません!
・導電率・・・ほとんど変わりません!
・中夜間の水温・・・ほとんど変わりません!(ただし、水温の平均は11月後半⇒12月にかけてゆるやかに下がっていきました)
・機器内部温度・・・15℃から20℃の間をさまよっていました。
・バッテリー残量・・・98%から100%の間をウロウロ(ソーラー優秀ですね!)
と、環境変化による急上昇、急降下を想定したアラートを仕込んだにも関わらず、何も起きませんでした(笑)
発見したことは、ソーラー発電が想像以上に優秀でバッテリー98%以上をキープしていたことで、屋外でも長期間放置することが可能です。
機器提供、設置にご協力頂きました三井物産エレクトロニクス様、ありがとうございました!
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