« 2010年12月 | メイン | 2011年2月 »

2011年1月に作成された記事

2011年1月27日 (木)

Spring '11 新機能

Spring '11のリリースが迫ってきました。

日本のユーザが利用するAP0インスタンスでは、日本時間で2月13日(日) 午前3時~8時にリリースされます。例によって、インスタンスごとにリリース日時は違いますので、AP0インスタンス以外のリリース日時は、ここで確認してください。

リリースノートはこちら

というわけで、今日はガバナ制限の緩和以外で、Spring '11の気になった機能をご紹介。

条件ベースの共有ルール

共有ルールに、オブジェクトの項目値の条件を指定することが可能になります。
この機能によって、例えば、選択リストで「Hoge」が選択されたレコードのみ、「Foo」ロールに共有する、といったことが可能になります。

今までは、この手の要件はApexで開発するしかなかったので、嬉しい機能ですね。

20110127_1

Google Chromeサポート

Google Chromeが公式にサポートされます。

Visualforce関連

Dynamic Binding
 ↓のような、動的なバインディングが可能になります。

20110127_3

インライン編集
 インライン編集が可能なフィールドを開発可能になります。

20110127_2

トランスレーションワークベンチ インポート/エクスポート

トランスレーションワークベンチで、インポート/エクスポートが可能になります
トランスレーションワークベンチは、動作が重かったので、これで快適に翻訳作業ができるようになります。

20110127_4

Scatter Chart

レポートで、新しいグラフ形式として、「散布図」が選択可能になります。

20110127_5

Chatter関連

・ダッシュボードがChatterに対応
 ダッシュボードにもChatter投稿できるようになります。
 また、ダッシュボードのスナップショットを投稿できるようになります。

20110127_6

・Chatterトリガ
 Chatter投稿時に起動するトリガを開発できるようになります。

電子メールアラートの制限導入

最後に残念なニュース。ワークフローや承認プロセスで送信する電子メールアラートは、これまで送信数の制限が設けられていませんでしたが、悪用を防ぐために、Spring '11から、1日の送信数に制限が設けられます。制限は↓の通り。

・1000通/ユーザ・日
・200万通/組織・日

2011年1月18日 (火)

ガバナ制限がSpring '11で緩和されます!

Spring '11ガバナ制限が発表されました(Spring'11でのガバナ制限はこちら)。

まず、今までは「トリガ」「匿名ブロック、Visualforceコントローラ、WSDLメソッド」「Testコード」によって制限値が異なっていましたが、全コンテキスト共通の制限値になり、制限の一覧表がかなりすっきりします。

そして、

SOQLクエリで取得可能なレコード数50,000 に緩和
DMLステートメントの発行可能数150 に緩和

と、一番厳しい制限だったところが、大幅に緩和されます。
これでかなりプログラミングが楽になりそうです。

以下に一覧を記載します。

○Spring '11 ガバナ制限一覧

制限対象 制限値
SOQLクエリの発行可能数 100
SOQLクエリで取得可能なレコード数 50,000
SOSLクエリの発行可能数 20
1SOSLクエリで取得可能なレコード数 200
DMLステートメントの発行可能数 150
DMLステートメント、承認プロセス、「ゴミ箱を空にする」で処理可能なレコード数 10,000
実行されるコードステートメント数 200,000
合計ヒープサイズ ※1 3MB
トリガで再帰的に実行されるApexの深度 16
Forループで使用するリストのバッチサイズ 200
Webサービスメソッドの実行可能数 10
コールアウト(HTTPリクエスト またはWebサービスの呼び出し)可能数 10
コールアウト(HTTPリクエスト またはWebサービスの呼び出し)の合計リクエスト可能時間 120秒
1Apexスクリプトで呼び出し可能な@futureアノテーションのメソッド数 10
コールアウト(HTTPリクエスト またはWebサービスの呼び出し)のリクエスト/レスポンスの最大サイズ 1MB
sendEmailメソッドの実行可能数 10
describesの実行可能数 ※2 100

※1 バッチApexのヒープサイズは6MB、電子メールサービスのヒープサイズは18MB。
※2 describesは、ChildRelationshipオブジェクト、RecordTypeInfoオブジェクト、PicklistEntryオブジェクト、fieldsメソッドを含む。

2011年1月17日 (月)

Chatterの基本設定 ~有効化、メール設定、招待、フィード追跡、Chatterデスクトップ~

今回はChatterの基本的な設定を簡単にご紹介。

Chatterの有効化

Chatterを利用できるようにするには、まず有効化します。
[設定] → [カスタマイズ] → [Chatter] → [設定]で、「有効化」にチェックを入れればOKです。

ちなみに、旧ユーザインタフェースを利用している場合はChatterが利用できないので、
[設定] → [カスタマイズ] → [ユーザインタフェース]で、「新規ユーザインターフェースのテーマを有効化」にチェックを入れて、新ユーザインタフェースに変更して下さい。

20110117_1

Chatterの電子メール設定

[設定] → [カスタマイズ] → [Chatter] → [設定]で、「電子メールを許可」にチェックを入れると、ユーザがChatterに関する電子メールを受信できるようになります。

受信するメールは、[個人設定] → [私のChatter設定] → [Chatter電子メール設定]で設定できます。

最初は、下記の項目は全てONになっています。メールを受信したくない場合は、適宜OFFにして下さい。
・私をフォロー
・私のプロファイルに投稿
・私の状況や私が行った変更にコメント
・私のプロファイルの投稿にコメント
・私の後にコメント

また、Chatterダイジェストを受信することができます。
Chatterダイジェストは、最新の投稿及びコメントをまとめたメールです。
・日刊:最新の25投稿及びそのコメント(コメントは最大3ヶまで)
・週刊:最新の50投稿及びそのコメント(コメントは最大3ヶまで)
・受信しない
から受信設定を選ぶことができます。

20110117_2

Chatterへの招待

[設定] → [カスタマイズ] → [Chatter] → [設定]で、「招待」にチェックを入れると、指定したドメインのメールアドレスに、ユーザがChatterの招待メールを送信できるようになります。

20110117_3

招待されたユーザには「Chatter Free」ライセンスが付与され、Chatterのみですが、利用できるようになります。

フィード追跡

[設定] → [カスタマイズ] → [Chatter] → [フィード追跡]で、「フィード追跡の有効化」をチェックしたオブジェクトは、レコードの詳細画面にChatterが追加され、レコードに投稿・コメントすることが可能となります

また、オブジェクトの各項目をチェックすると、その項目の変更履歴が自動的にChatterに記録されるようになりますので、気になるレコードをフォローしておけば、変更を監視することができます。

フィード追跡を有効化したオブジェクトでは、自分が所有するレコードは自動的にフォローされます。これを停止したい場合は、[個人設定] → [私のChatter設定] → [私のフィード]で、「レコードの自動登録を停止」をチェックします。

Chatterデスクトップ

[個人設定] → [デスクトップ統合] → [Chatterデスクトップ]から、「Chatterデスクトップ(AIRアプリ)」をダウンロードできます。

インストール後、アカウントとパスワードを設定すると、ログインでき、以下のタブが表示されます。

・Chatter :
 -フォローしている人・グループ・レコードの投稿・コメントを確認できます。
 -投稿・コメント・ファイル共有ができます。
 -各投稿・コメントの左下の「コメント」をクリックすると、右側にスクロールして、
  対象の投稿・コメントに紐付く投稿・コメントだけを見ることができます

・自分宛て : 自分宛ての投稿を確認できます。
・人 : ユーザ一覧でフォローしている・していないを確認できます。
・グループ :参加しているグループ一覧を確認できます。

20110117_4

右上の歯車のアイコンで設定を変更できます。設定項目は、下記の5つだけです。

・起動時にアプリケーションを起動
・閉じるときにアプリケーションを最小化
・フィードでコメントを表示(再起動が必要)
・通知を有効化
・接続先(運用組織 or Sandbox)

「フィードでコメントを表示」をチェックしておかないと、コメントが表示されませんのでご注意を。

Chatterは投稿の新しい順で表示され、コメントは投稿の下に追加されていくので、メール受信をOFFにしていると、昔の投稿にコメントが付いたことに気が付かなかったりしますがChatterデスクトップだと、投稿もコメントも混合で新しい順で表示されるので、見逃すことがなくなります。

2011年1月11日 (火)

HerokuとDatabase.com ~SalesforceのPaaSが4本立てに~

昨年の12月6日~9日に米国で行われた「Dreamforce '10」では、
Salesforceが提供するPaaSが4本立てになることが発表されました。

「Force.com(現在提供中)」、「VMforce(既に発表済み)」に、「Heroku(Heroku社を買収)」と「Database.com」がラインナップに加わります。

以下では、4本立てとなるPaaSの概要をまとめた表と
今回新しく発表された「Heroku」と「Database.com」について紹介します。

名称Force.comVMforceHerokuDatabase.com
概要 Webアプリケーションを構築できるPaaS Javaアプリケーションを構築できるPaaS Rubyアプリケーションを構築できるPaaS Webサービス経由で利用できるデータベースサービス
リリース時期 提供中 約100社にプライベートベータ提供中。2011年正式リリース。まもなくパブリックベータ? Heroku社により提供中(2011年1月までに買収完了予定) 2011年
ターゲット 業務アプリケーション ソーシャル/モバイルアプリケーション

Heroku

HerokuはHeroku社がAmazon EC2上で提供しているRuby on RailsのPaaSです。
現在、10万5000以上のソーシャル・アプリ、モバイル・アプリが動作しているようです。

・「Dyno」:アプリケーションサーバプロセス(1Dynoまで無料)
・「Worker」:バックグラウンドプロセス
・「Dedicated Database」:RDB「PostgreSQL」(5MBまで無料)
が標準機能として提供されます。

Herokuは追加機能が充実しているのが特徴です。
下記のような機能を、メニューから選ぶだけで利用することができます。

名称概要
Exceptional アプリケーションに発生した例外処理を監視するサービス。
Release Management アプリケーションのリリース管理サービス。ロールバックなどが可能。
Sendgrid 大量のメールを送信できるサービス。
Websolr アプリケーションの検索機能を組み込めるサービス。
memcache インメモリー型データベース
Redis to Go インメモリー型データベース
Cloudant ドキュメント指向データベース「CouchDB」
MongoHQ ドキュメント指向データベース「MongoDB」

ちなみに、買収後にどのように変化するのかについては、まだ情報がありません。
動作環境がAmazon EC2のままなのか、Force.comとの連携はどうなるのかなどは、不明です。続報を待ちたいところです。

Database.com

Database.comはForce.comのRDB部分を単独のサービスとして提供するものです。VMforce(JPAでアクセス)やHerokuからも利用可能です。

下記に、特徴と料金をまとめてみました。

○特徴
REST、JPA、SOAPなどのAPIでアクセス可能
・Webブラウザからスキーマ定義が可能。
・サードパーティのツールを利用すれば、コマンドラインからSQLで直接操作も可能。
・認証プロトコルとしてOAuth2、SAMLが利用可能。
・Java、.NET、PHP、Ruby、iOS、Androidなどに対応したツールキットが提供される。
・自動的にスケールする。
・自動的にバックアップされる。
・自動的にレプリケーションされ、障害発生時は自動的にフェイルオーバーが行われる。

20110111_1

○料金

無料追加料金
レコード数 100,000レコードまで無料 追加100,000毎に、$10/月
トランザクション数 50,000/月 まで無料 追加150,000毎に、$10/月
ユーザ数 3ユーザ まで無料 追加1ユーザ毎に、$10/月

2011年1月 6日 (木)

Google Chrome 拡張機能 「Force.com Logins」

Appirio社からGoogle Chrome ツール「Force.com Logins」がリリースされました。

予め登録しておいたSalesforceアカウントに1クリックでログインできるツールです。

早速使ってみましたが、ログインしなおす手間が省けて、とてもいい感じです。
今までは、毎回Salesforceのログインページからログインし直してましたからね~。
たくさんのSalesforceアカウントを持っている人には、かなりお薦めのツールです。

インストールはこちら

○特徴
・アカウント、パスワード、セキュリティトークン、組織種別、説明を登録しておけます。
・「新規タブで開く」「新規ウィンドウで開く」を選択できます。
・アカウントをグループ毎に分別できます。
・アカウント情報をXML形式でエクスポート/インポートできます。
・インタフェースは英語と日本語が、ロケールで自動で切り替ります。

○ログイン画面

20110106_1

○登録画面

20110106_2


採用情報

株式会社フレクトでは、事業拡大のため、
・Salesforce/Force.comのアプリケーション開発
・HerokuやAWSなどのクラウドプラットフォーム上
でのWebアプリケーション開発
エンジニア、マネージャーを募集中です。

未経験でも、これからクラウドをやってみたい方、
是非ご応募下さい。

フレクト採用ページへ

会社紹介

  • 株式会社フレクトは、
      ・認定コンサルタント
      ・認定上級デベロッパー
      ・認定デベロッパー
    が在籍している、セールスフォースパートナーです。
    また、heroku partnersにも登録されています。
    herokuパートナー
    株式会社フレクト
    Salesforce/Force.com
    導入支援サービス
    弊社の認定プロフェッショナルが支援致します。
    ・Visualforce/Apexによるアプリ開発
    ・Salesforceと連携するWebアプリ開発
    も承っております。
    セールスフォースご検討の際は、
    お気軽にお問合せください。

Twitter

リファレンス

■Developer's Guide(リファレンス)
・Apex  HTML | PDF | 日本語PDF | ガバナ制限
・Visualforce  HTML | PDF
・Web Services API  HTML | PDF | 日本語PDF
・Bulk API  HTML | PDF
・REST API  HTML | PDF | 日本語PDF
・Metadata API  HTML | PDF
・Migration Tool  HTML | PDF
・AJAX Toolkit  HTML | PDF
・Data Loader PDF | 日本語PDF

■早見表 (日本語)
数式
Apex
Visualforce
Web Services API
Chatter