2011年10月28日 (金)

Salesforce for Social Mediaを使ってみよう

今年に入って、TwitterFacebookなどのソーシャルメディアの利用者が急増していることもあって、最近、Salesforceの導入を検討しているお客様から、ソーシャルメディアを分析したいという要望をよく聞くようになってきました。

そこで、今回は、Salesforce上で、TwitterとFacebookの情報を分析できるSalesforce for Social Media (Salesforce for Twitter and Facebook v4)をご紹介します

・自社のソーシャルメディアの利用状況を分析したい
・自社のソーシャルメディアとつながりのあるユーザを分析したい
・自社のソーシャルメディアでやりとりするメッセージを管理したい
・自社の注力するキーワードのクチコミ分析をしたい
という要望にはぴったりのアプリです。

ものすごい高度な分析機能は備えてはいないものの、簡単に導入できて、無料で使えるので、手始めに使ってみるにはもってこいだと思います。
Salesforceを導入されている企業様は、是非試してみては如何でしょうか。

○インストール

AppExchangeのここからインストールします。

リードと取引先責任者については、「Salesforce for Social Media」用のページレイアウトがインストールされるので、利用するプロファイルにインストールされたページレイアウト(「SfSocial Lead Layout」「SfSocial Contact Layout」)を割り当てます。

右上のアプリケーションで、「Salesforce for Social Media」を選択し、「Salesforce Social」タブを選択すると、↓の画面になるので、「『設定』ページに進んで」の部分をクリックして下さい。

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↓の画面になるので、そのまま「保存」を押下してください。
(URL短縮機能を利用する場合は、ここからBit.lyのAPIキーを発行して、入力してください。)

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これで、インストールは完了です。

以下では、「Salesforce Social Media」の各タブごとのできること、設定方法、利用イメージを紹介して行きます。

○Twitter アカウント

・できること
 自社のTwitterアカウントとツイートやDMをやりとりしたユーザを、リードや取引先責任者に取り込んで管理したり、ツイートやDMをケースに取り込んで管理することができます。

・設定方法
1. 自社のTwitterアカウントでTwitterにログインしておきます。

2. 次に、「Twitter アカウント」タブをクリックし、「新規」を押下し、自社のTwitterアカウント情報とユーザやツイートの管理方法を入力して、保存します。
   - Twitter アカウント名 : 任意の文字列
   - ユーザ名 : Twitterのアカウント名(@flect_jp なら flect_jp)
   - パスワード : そのまま

   -不明な Twitter ユーザ名 :
    自社のTwitterアカウントとツイートやDMをやりとりしたユーザに対するアクションを↓から選択します。
    何もしない/リードに登録/取引先責任者に登録/個人取引先に登録

   -ケース自動作成を有効化 :
    ONにすると、やりとりしたツイートやDMをケースに取り込みます。

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3. 保存したら、「Twitterユーザー名を検証」を押下します。Twitterの連携アプリの認証画面になるので、「連携アプリを認証」をクリックすれば、検証完了です。

4. 「Salesforce Social」タブをクリックし、左側の「検索をスケジュール」をクリックします。「Twitter アカウント検索」で、作成したTwitterアカウントの検索実行間隔を10分~24時間の範囲で選択し、「有効化」を押下します。

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これで準備は完了です。あとは設定したスケジュールで、検索が自動的に実行されます。

・利用イメージ
 検索が実行されると、↓のようにユーザ(「著者情報を取得」を押下しています)やツイートが取り込まれます。

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 また、Twitterアカウント詳細画面の「会話」関連リストに、ツイートが取り込まれます。

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○Twitter検索

・できること
 自社が注力するキーワードを指定しておくと、そのキーワードを含むツイートやツイートしたユーザを取り込むことができます。

・設定方法
 1. 「Twitter 検索」タブをクリックし、「新規」を押下し、検索キーワードとユーザの管理方法を入力して、保存します。
   -Twitter 検索名 : 任意
   -Twitter のキーワード検索 : 検索したいキーワード
   -不明な Twitter ユーザ名 : 「Twitter アカウント」と同様なので、上記参照のこと

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  2. 「Salesforce Social」タブをクリックし、左側の「検索をスケジュール」をクリックします。「Twitter 検索」で、作成したTwitter 検索の検索実行間隔を10分~24時間の範囲で選択し、「有効化」を押下します。

これで準備は完了です。あとは設定したスケジュールで、検索が自動的に実行されます。

・利用イメージ
 検索が実行されると、↓のようにユーザ(「Twitter情報の更新」を押下しています)やツイートが取り込まれます。

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 また、Twitterアカウント詳細画面の「会話」関連リストに、ツイートが取り込まれます。

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 「会話」に取り込んだツイートの詳細画面から、Facebookの「いいね!」を押したり、組織のChatterに投稿したり、ネガティブなツイートにチェックを付けたり、ケースを作成したりすることができます。

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○Facebookページ

・できること
 自社のFacebookページのウォールに投稿やコメントしたユーザを、リードや取引先責任者に取り込んで管理したり、投稿やコメントをケースに取り込んで管理することができます。

・設定方法
 1. 「Facebook ページ」タブをクリックし、「新規」を押下し、
      Facebookページ名とユーザの管理方法を入力して、保存します。
   -名前 : Facebookページ名
   -不明なユーザ : 「Twitter アカウント」と同様なので、上記参照のこと

  2. 保存したら、「検証」を押下します。
     Facebookのログイン画面になるので、自社のFacebookページのアカウント情報を入力すれば、検証完了です。
   ※ 現在、Facebookページの名称が日本語だと、エンコードされて表示されてしまうバグがありますが、動作には問題ないようです

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  3. 「Salesforce Social」タブをクリックし、左側の「検索をスケジュール」をクリックします。「Facebook ページ」で、作成したFacebook ページの検索実行間隔を10分~24時間の範囲で選択し、「有効化」を押下します。

これで準備は完了です。あとは設定したスケジュールで、検索が自動的に実行されます。

・利用イメージ
 検索が実行されると、Twitter アカウントと同様に、ユーザや投稿・コメントが取り込まれます。

○ダッシュボード、レポート

Salesforce for Social Mediaには、
・ツイート数の遷移
・キーワード毎のツイート数
・否定的なツイート数
など、利用頻度が高そうなダッシュボード、レポートが用意されています。勿論、カスタマイズも可能です。

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○その他の機能

・手動検索
 手動で検索を実施したい場合は、「Salesforce Social」タブ → 「さらに会話を取得」で検索可能です。

・ソーシャルメディアへの投稿
 ↓のように、Salesforce上から、Twitter、Facebook、Chatterへの投稿を同時に実施可能です。また、投稿にはあらかじめ作成しておいたテンプレートを使用することができます。

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以上、駆け足でしたが、Salesforce for Social Mediaのご紹介でした。是非お試し下さい。

※ もっと詳しい情報は、ここからダウンロードできる英語版のセットアップガイドで確認して下さい。

2011年10月11日 (火)

Winter '12 新機能 その2

前回に引き続いて、Winter '12の気になった機能をご紹介します。

○Chatter
Summer '10でのベータリリース後、凄い勢いで進化しているChatterですが、今回もリリースラッシュです。今回のリリースでかなり使いやすくなると思います。

1年前はオプション機能のような印象でしたが、もはや根幹を成す機能ですね。Salesforceを導入して、Chatterを使わないのは大分勿体無い気がします。

・メッセージ
 「Chatter」タブの「メッセージ」で、Chatterフィードに表示されない非公開メッセージを送信できるようになります。
 「非公開に質問をする」「機密事項について話す」「限定された数人とプロジェクトで作業する」などの用途で利用できます。

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・グループへの顧客参加
 Chatterグループに顧客を招待して直接やりとりを行えるようになります。顧客は招待したグループ以外にはアクセスできないので、組織の他の情報を見せずに、顧客と情報を共有することができます。

 顧客とのメッセージのやり取りの場所やファイル共有の場所を簡単に提供できるのは、とても便利だと思います。

 以下で、簡単に使い方を紹介します。

 まず、「設定」→「アプリケーションの設定」→「カスタマイズ」→「Chatter」→「設定」で、「顧客の招待を許可」をONにします。

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 次に、「グループ」タブで、顧客とやりとりをする専用のグループを作成します。「グループアクセス」を非公開、「顧客を許可」をONで作成します。

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 次に、作成したグループの画面の右下の「ユーザを招待する」をクリックします。

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 ↓の画面が表示されるので、顧客のメールアドレスと送信するメッセージを入力し、「送信」を押下します。

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 招待を送信すると、顧客には↓のメールが送信されます。顧客が「今すぐ参加(または招待のリンク)」をクリックすると、作成したグループにアクセスできるようになります。

・承認プロセスのサポート

 承認プロセスの承認/却下をChatter上で実施できるようになります。申請ってどんどん溜まって、月末にまとめて処理とかになりがちですが、Chatterだったら承認者もリアルタイムで見てくれそうだし、すぐに承認してくれそうな気がします。

以下で、簡単に使い方を紹介します。

 まず、「設定」→「アプリケーションの設定」→「カスタマイズ」→「Chatter」→「設定」で、「承認を許可」をONにします。

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 次に、「設定」→「アプリケーションの設定」→「作成」→「ワークフローと承認申請」→「テンプレートの投稿」で、Chatterに投稿するテンプレートを作成します。Chatterに投稿するオブジェクトの項目を4項目まで選択することができます。

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 最後に、承認プロセスの設定で、承認申請が割り当てられたことを通知するテンプレートとして、作成したChatter投稿テンプレートを選択すれば、設定完了です。

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 承認申請をすると、このようにChatterに申請が飛ぶようになります↓

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 「承認」を押下すると、↓のようになります。

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・リンクによるファイルの共有

 ファイルを投稿したフィードの「ファイルを共有」→「他の人とのリンク」を選択すると、↓の画面が表示されます。このリンクを相手に送信することにより、リンク経由でのファイル共有が可能になります。サイズが大きいファイルを送信したい場合などに便利です。

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・コメントでの[いいね!] リンクのサポート
 コメントでも「いいね!」が押せるようになります。

・Chatterフィードの並び替え
 ↓のように「投稿日」「投稿&コメント日」で並び替えが可能になります。

 今までは「投稿日」で並んでいて、大分前の投稿にコメントが付くと見逃しがちだったので、これは結構重要な機能です。

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・インラインでの情報の絞り込み
 ↓のように「人」「グループ」「ファイル」で絞り込むことが可能になります。

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・Chatterフィードの検索
 Chatterフィードも検索することが可能になります。

・Chatter Mobile(2012年リリース予定)
 モバイルデバイスからChatterが利用可能になります。

 利用可能にするには、「設定」→「管理者設定」→「モバイル管理」→「Chatter Mobile」→「設定」で、「Chatter Mobileを有効化」をONにし、承認済みデバイスを設定します。

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 上記設定をしておけば、下記のアプリでChatterが利用可能になります。

・iPad : 「Salesforce Chatter for iPad」
・iPhone : 「Salesforce Chatter」
・Android : 「Salesforce Chatter for Android」

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○ソーシャル取引先責任者
 Winter '12から、Facebook、Twitter、LinkedInのソーシャルデータを取引先責任者レコード上で参照して、顧客に関する情報をSalesforce上で把握できるようになります。

 利用可能にするには、「設定」→「個人設定」→「私のソーシャル取引先責任者」→「設定」で、「ソーシャル取引先責任者を使用」をONにし、利用したいSNSを設定します。

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 上記設定をすると、取引先責任者の詳細画面の上部にSNSのマークが表示されるようになります。初回は、SNSのマークをクリックすると、サインインを求められるので、自分のアカウントでサインインします。

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 サインイン後は、SNSのマークをクリックすると、Salesforce上に入力された情報を下にSNSを検索し、候補を表示してくれます。

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 候補を選択すると、↓のようにSNSの詳細情報が表示されるようになります。

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○モバイルダッシュボード
 iPad向けのダッシュボード閲覧機能です。

 利用可能にするには、「設定」→「管理者設定」→「モバイル管理」→「モバイルダッシュボード」→「設定」で、「すべてのユーザでモバイルダッシュボードiPadアプリケーションを有効化」をONにします。

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 上記設定をしておけば、「Salesforce Mobile Dashboards」でダッシュボードの閲覧が可能になります。画面イメージはこんな感じ↓

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○レポート

・クイック検索
 Winter '12から、レポートタブの画面がリニューアルされます。
 ↓のように、左側でレポートタイプを選択して、レポートの一覧を表示できるようになります。また、上部の検索窓でリアルタイム検索ができるようになります。

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・ユーザベースのカスタムレポート
↓のように、ユーザを起点とするカスタムレポートタイプが作成可能になります。
レポートにユーザ情報を表示したいニーズはこれまでも多かったので、嬉しい機能です。

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2011年10月 3日 (月)

Winter '12 新機能 その1

Winter'12のリリースまであと2週間ですね!

日本のユーザが利用するAP0インスタンスでは、日本時間で2011年10月16日(日) 午前2時~7時にリリースされます。例によって、インスタンスごとにリリース日時は違いますので、AP0インスタンス以外のリリース日時は、ここで確認してください。

リリースノートはこちら

Winter '12のメインは何と言ってもDatabase.comなのですが、今日はDatabase.com以外で、Winter '12の気になった機能をご紹介します。

○設定画面

設定画面が↓のように変わってました。

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○スキーマビルダー(ベータ)

オブジェクト定義を↓のように、ER図に近い形で表示してくれる機能です。

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できることは、

・表示するオブジェクトの選択
・オブジェクトの表示位置の調節
・項目名の表示方法(表示ラベル or API参照名)

と限られているのですが、ER図(正確にはER図ではないですが)を自動的に作成してくれるのはとても助かります。ER図のメンテナンスにかかる工数も馬鹿にならないですし、フォーマットにこだわらなければ、これで十分なような気もします。ただ、共有しやすいように、印刷 または ファイルでのダウンロードはできるようにして欲しいですね。今後の進化に期待です。

○権限セット

権限(オブジェクトへのアクセス権限、システム管理者権限、一般ユーザ権限など)をひとかたまりにして定義できる機能です。定義した権限セットを各ユーザに割り当てて、権限を付与します。各ユーザには複数の権限セットを割り当て可能です。

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今まではプロファイルでしか権限を付与できませんでしたが、権限セットを併用することで、権限管理が柔軟に行えるようになります。

例えば、
・営業部
・経理部
・開発部
のプロファイルがあって、各部の部長にはさらにレポート作成の権限も付与したい場合、
これまでは、それぞれのプロファイルにレポート作成権限を付与した
・営業部部長
・経理部部長
・開発部部長
のプロファイルを作成する必要がありました。

権限セットの機能を利用すれば、レポート作成の権限をまとめた権限セットを作成し、
・営業部部長 ⇒ 営業部プロファイル + レポート作成権限セット
・経理部部長 ⇒ 経理部プロファイル + レポート作成権限セット
・開発部部長 ⇒ 開発部プロファイル + レポート作成権限セット
のように設定可能なので、少し違うだけのプロファイルを作成せずに済みます。

大きな組織にSalesforceを導入する場合、細かな権限の違いのためにプロファイル数が膨れ上がりがちでしたが、権限セットをうまく活用すると、権限がすっきり整理できそうですね。

○ダッシュボードフィルタ(パイロット)

ダッシュボードの閲覧者が指定できる絞込みの検索条件を設定しておける機能です。ダッシュボードを閲覧する人は、用意された絞込みの検索条件を選択リストから選んで、どのデータを表示するかを決めることができます。この機能により、データのサブセットごとにダッシュボードを作成する必要がなくなります。

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便利な機能ですが、パイロット版のため、
・各ダッシュボードに設定できる検索条件は1つのみ
・検索条件に設定できるオプションは最大10個
などの制限があります。

正式リリース時には、利用しやすいように制限緩和して欲しいですね。

○ガバナ制限緩和(原文はこちら

Batch Apex、Futureメソッドのガバナ制限が以下のように緩和されます。
・SOQLクエリの発行可能数 100 ⇒ 200
・実行されるコードステートメント数 200,000 ⇒ 1,000,000
・合計ヒープサイズ 3MB ⇒ 12MB
  ※ 通常のApexも 3MB ⇒ 6MBに緩和

まだまだ気になる機能があるのですが、多くなってきたので今日は一旦この辺で。今回はかなり盛りだくさんですね!

2011年9月 5日 (月)

Database.comを使ってみた

Dreamforce '11Database.comの正式サービス開始が発表されましたので、早速使ってみました。

○アカウントの取得方法

まず、ここにアクセスし、右上の「Signup」をクリック。

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名前、メールアドレス、ユーザ名など入力し、「Sign Up」ボタンを押します。入力したメールアドレスに届いたメールのリンクを踏めば、ログインできます。

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ログイン直後は、言語が英語になっています。言語を日本語にしたい場合は、左側のメニューの、「Personal Setup」→「My Personal Information」→「Personal Information」の「Edit」を押して、Languageで「日本語」を選んで下さい。

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ログインしてお分かりの通り、Salesforce CRMと同じメニューが並んでいますね(もちろん、いくつかのメニューは無くなっていますが)。Database.comはSalesforce CRM、Force.comで使っているデータベース機能を提供するサービスなので、メニューも全く同じになっているんですね。

Salesforce CRMからCRM機能を除いたものがForce.com、Force.comのデータベース機能以外を削ぎ落としたものがDatabase.comというイメージです。

○利用できる機能

メニュー画面を見ると、利用できる機能が分かります。

・アプリケーションの設定メニュー

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・管理者設定メニュー

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利用できる機能は、
・オブジェクト(ユーザ、Chatter、カスタムオブジェクト)
・ワークフロー
・トリガ、Apex
・プロファイル、ロール、共有設定、項目アクセス許可
・開発者用サンドボックス

といったところです。

他のデータベースと比べて、きめ細やかな権限設定ができることや、簡単にワークフローが設定できることが大きな特徴です。

各メニューの使い方は、Salesforce CRM及びForce.comと同じなので、省略します。

○Force.comとDatabase.comの使い分け

Force.comとDatabase.comの使い分けは、以下のような感じかなあと思っています。

・Force.com

 業務システムのプラットフォームとして使いたい場合

 基本的にはデータベースとして使うが、バックエンド側のシステムとして、分析系の機能(レポート、ダッシュボード)やデータのメンテ画面も提供したい場合

・Database.com

 システムの一部として、純粋にデータの箱として使いたい場合

○データ操作方法

Database.comには、データの作成、閲覧、編集、削除ができる画面は用意されていないので、データの操作は、Developerforceが提供しているWorkbenchを利用しましょう。Database.comにログインした状態で、「Login with Salesforce」ボタンを押すと、ログインできます。

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○アクセス方法とToolkit

Database.comへは、お馴染みのForce.com APIの他、RESTful API、AOuthでアクセス可能です。既に、Java、Ruby、PHP、Android、iOSのToolkitが提供されているようです。このあたりの使い方については、いずれまた紹介したいと思います。

○価格体系

課金対象 無料となる範囲 追加料金
標準ユーザ 3ユーザまで 10$/1ユーザ・月
ライトユーザ なし 10$/100ユーザ・月
レコード数 10万レコード 10$/10万レコード
トランザクション数 5万トランザクション 10$/15万トランザクション

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2011年8月18日 (木)

Google Chrome 拡張機能 「Force.com Utility Belt」

今日は、Appirio社が開発したGoogle Chrome ツール「Force.com Utility Belt」の3つの機能をそれぞれご紹介。

インストールはこちら

○Quick Reference Topics

ApexやVisualforce、Web Services APIのリファレンスに、3秒でアクセスできるツールです。

まず、右上のボタンをクリックします。

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次に、見たいリファレンスの種類を選択します。

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最後に、見たいトピックを選択します。

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すると、選んだトピックが表示されます。

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これだけと言えば、これだけなのですが、開発中はリファレンスを見たいことが多いので、とても便利です。Apex/Visualforce開発者にはかなりオススメです。

○Search for Stuff

ボタンクリック後、右上の「Search for Stuff」リンクをクリックすると、↓の画面に切り替わります(下のID Converterも同様)。Salesforceに関連する様々なドキュメントを対象に検索することができます。

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○ID Converter

15桁のIDを18桁のIDに変換するツールです。

使用する頻度は少なめですが、18桁のIDを調べるのは面倒なので、あって損はないかと。

Salesforceの各IDは15桁で画面に表示されますが、APIでアクセスする時は18桁のIDを利用しなくてはなりません。ちなみに、15桁のIDはアルファベットの大文字、小文字を区別し、18桁のIDは大文字、小文字を区別しません。18桁のIDは、最初の15桁は15桁のIDと同じで、最後の3桁で大文字、小文字を区別できない分を表現しています。

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2011年8月 3日 (水)

ボタン押下時にPDFファイルを添付する方法

今日は、Visualforceで作成したPDFファイルを、ボタン押下時に「メモ&添付ファイル」に保存する方法をご紹介。

○PDFファイル

まず、PDFファイルをVisualforceで作成します。

名前:PdfPage

This is PDF File.

○添付ファイル保存Apex

次に、PDFファイルを「メモ&添付ファイル」に保存するApexを作成します。

カスタムボタンのJavaScriptから呼び出せるようにWebServiceメソッドにし、PDFファイルを保存するレコードのIDを引数で受け取るようにします。

Page.<Visualforceページ>.getContent()で、Visualforceページの本文のデータが取得できます。

global class PdfUtil {
  WebService static void create(ID id) {
    // 添付ファイルに登録
    Attachment attachment = new Attachment();
    attachment.Name = 'Test.pdf';  // ファイル名
    attachment.Body = Page.PdfPage.getContent();  // 本文
    attachment.ParentId = id;  // 関連先
    insert attachment;
  }
}

○カスタムボタン

最後に、上記で作成したApexを呼び出すカスタムボタンを作成し、ページレイアウトに表示します。ここでは、Test__cというオブジェクトにカスタムボタンを作成しています。

表示の種類:詳細ページボタン
動作:JavaScriptを実行
内容のソース:OnClick JavaScript

{!REQUIRESCRIPT('/soap/ajax/20.0/connection.js')} 
{!REQUIRESCRIPT('/soap/ajax/20.0/apex.js')}

sforce.apex.execute(
  'PdfUtil', 'create', {id:'{!Test__c.Id}'});
document.location.reload();
alert('PDFファイルを作成しました。')



動作はこんな感じ↓

ボタン押下前
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ボタン押下後

20110803_2

2011年7月31日 (日)

画面のURLとURLパラメータ

Salesforceは、URLとそのパラメータを指定するだけで、様々な画面を表示できます。
今回は代表的な画面のURLとそのパラメータをご紹介します。

○ベースURL
ベースとなるURLは、インスタンス毎に決まっており、↓のようになります。
https://<インスタンス名>.salesforce.com

以降のURLでは、ベースURLは省略して表記します。
例)/home/home.jsp ⇒ https://na7.salesforce.com/home/home.jsp

○代表的な画面のURL


画面 URL
ホーム /home/home.jsp
すべてのタブ画面 /home/showAllTabs.jsp
高度な検索画面 /search/AdvancedSearch
設定画面 /ui/setup/Setup
システムログ画面 /_ui/common/apex/debug/ApexCSIPage
ヘルプ画面 /help/doc/user_ed.jsp
タブ画面 /<オブジェクトPrefix>/o (URLFOR($Action.<オブジェクト名>.Tab) でURL作成可)
新規画面 /<オブジェクトPrefix>/e (URLFOR($Action.<オブジェクト名>.New) でURL作成可)
詳細画面 /<レコードID> (URLFOR($Action.<オブジェクト名>.View, <レコードID>) でURL作成可)
編集画面 /<レコードID>/e (URLFOR($Action.<オブジェクト名>.Edit, <レコードID>) でURL作成可)
Visualforceページ /apex/<Visualforceページ名>
ファイルダウンロード画面 https://c.<インスタンス名>.content.force.com/servlet/servlet.FileDownload?file=<ファイルID>

○オブジェクトPrefix

各オブジェクトにはPrefixが割り当てられています。
標準オブジェクトは予め決まったPrefixが割り当てられています。
カスタムオブジェクトは作成時に任意の3桁のPrefixが割り当てられます。
割り当てられたPrefixは、Force.com IDEのスキーマブラウザで確認することができます。

オブジェクト名 オブジェクトPrefix
ユーザ 005
リード 00Q
取引先 001
取引先責任者 003
商談 006
契約 800
ケース 500
ソリューション 501
レポート 00O(ゼロゼロオー)
ダッシュボード 01Z
ドキュメント 015

○URLパラメータ

URLパラメータは多数ありますが、利用する場面が多そうなものを↓に記載します。

1. 全般

URLパラメータ 意味
retURL 遷移元画面のURL
isdtp デスクトップモード vw、mnなどを指定すると、ヘッダー、サイドバーが非表示になる。ビュー画面やレポート画面で使用可能。

2. 新規・編集画面

URLパラメータ 意味
cancelURL キャンセル時に遷移するURL
saveURL 保存時に遷移するURL
標準項目ラベル(※1) デフォルト値 値を指定 例)acc9=Hot
カスタム項目ラベル(※2) デフォルト値 値を指定 例)00NA0000009ZZZZ=Hoge
標準項目ラベル+_lkid(※3) 標準項目の参照先レコードIDのデフォルト値 レコードIDを指定 例)acc3_lkid=001A000000i1zzz
カスタム項目ラベル+_lkid(※4) カスタム項目の参照先レコードIDのデフォルト値 レコードIDを指定 例)CF00NA0000009YYYY_lkid=001A000000i1yyy

※1 標準項目ラベルは、lea9:リード.携帯、acc2:取引先名のように、あらかじめ決められているラベルを指定します(新規・編集画面のHTMLソースで確認可能)。

※2 カスタム項目ラベルは、項目の設定画面のURLに表示される項目IDを指定します。参照項目の場合は、CF+項目IDを指定します。

※3 標準項目ラベルと同時に指定します。

※4 カスタム項目ラベルと同時に指定します。

3. リストビュー

拡張リストビューは、「設定」→「カスタマイズ」→「ユーザインタフェース」で、「拡張リストを有効化」または「リストビューでのドラッグアンドドロップスケジュール設定を有効化」にチェックが入っている場合に表示されます。画面下部に、ページングの表示があるビューは、拡張リストビューです。

URLパラメータ 意味
fcf ビューID
page 表示するページ番号
rowsperpage(リストビューのみ) 1ページに表示する行数
lsi(リストビューのみ) ソート列番号 2:2列目で昇順ソート、-2:2列目で降順ソート
lsc(リストビューのみ) 頭文字(A,B,・・・Z,ア,カ・・と表示されている部分) -1:すべて、2:C、26:ア
rolodexIndex(拡張リストビューのみ) 頭文字(A,B,・・・Z,ア,カ・・と表示されている部分) -1:すべて、2:C、26:ア
lsr(リストビューのみ) 表示開始行番号
rlid(リストビューのみ) 関連リスト名 標準オブジェクト:RelatedContactList、RelatedOpportunityListなど
カスタムオブジェクト:主従/参照項目のID(※5)

※5 rlid=RelatedOpportunityList&id=<親レコードのID>のように指定すると、親レコードの関連リストが表示されます。

4. レポート

URLパラメータ 意味
break[n](nは番号) 集計項目 項目名を指定 例)break0=OWNER
colDt_c 期間条件-日付項目 項目名を指定 例)colDt_c=DUE_DATE
colDt_q 期間条件-範囲 curfy:当会計年度、current:当会計四半期、cury:本年、currentq:当四半期、thismonth:今月、thisweek:今週、today:今日、last7:過去7日間。custom:カスタム など
sdate 期間条件-開始 yyyy/MM/dd
edate 期間条件-終了 yyyy/MM/dd
scope 表示スコープ user:私の○○○、team:私のチームの○○○、organization:すべての○○○
pc[n](nは番号) 条件-項目 項目名を指定 例)pc0=LAST_ACTIVITY
pn[n](nは番号) 条件-条件 eq:次の文字列と一致する、ne:次の文字列と一致しない、lt:<、gt:>、le:<=、ge:>=、co:次の文字列を含む、nc:次の文字列を含まない、sw:次の文字列で始まる、in:次の値を含む、ex:次の値を含まない
pv[n](nは番号) 条件-値
details 詳細表示 yes:表示、no:非表示
sort ソート項目 項目名を指定 例)sort=ACCOUNT.NAME

5. ログイン画面

例えば、↓のURLにアクセスすると、自動的にログインし、レポートタブ画面を表示します(%2Fは「/」をURLエンコードしたもの)。
https://login.salesforce.com/?un=hoge@gmail.com&pw=hoge1234&startURL=%2F00O%2Fo
ユーザ名とパスワードが知られても問題ない場合は便利です。

URLパラメータ 意味
un ユーザ名
pw パスワード
startURL ログイン成功時に遷移するURL

2011年7月20日 (水)

ポータルのログイン画面のデザインを変更するには?

パートナーポータル/カスタマーポータルのログイン画面は、↓のようにとてもシンプルな表示となっています。

20110720_1

そのままだとちょっと寂しいので、ポータルを導入するお客様からは、ログイン画面のデザインをカスタマイズしたいという要望が多く聞かれます。

ポータルの標準設定では、ログイン画面に画像を表示することぐらいしかできないのですが、
ポータルとForce.com Sitesを関連付けることで、Force.com Sitesに配置したログイン画面からポータルにログインすることが可能になります
以下では、その手順を紹介します。

○ポータルとForce.com Sitesの関連付けの手順

・「設定」→「アプリケーションの設定」→「開発」→「サイト」で、新規にサイトを作成し、有効化します。作成の際、「有効なサイトのホームページ」を「SiteLogin」に設定します。

20110720_2

・作成したサイトの詳細画面で、「ログイン設定」を押下し、「ログイン有効化対象」で、サイトからログインするポータルを選択します。

20110720_3

・「SiteLogin」ページのコントローラである「SiteLoginController」のloginメソッドを、以下のように修正し、サイトのログイン成功時に、ポータルのホーム画面に遷移するようにします(/home/home.jsp がポータルのホーム画面のURLです)。

global PageReference login() {
  return Site.login(username, password, '/home/home.jsp');
}

これで、作成したサイトの「デフォルトWebアドレス」にアクセスすると、「SiteLogin」ページが表示され、「SiteLogin」ページから、ポータルにログインできるようになります。

デフォルトの「SiteLogin」ページは↓のようなデザインになっていますので、あとは「SiteLogin」ページを編集して、デザインを変更して使用します。

20110720_4

2011年7月 4日 (月)

Salesforceの開発で使うリファレンスと早見表

Salesforceの開発でよく利用しているリファレンス早見表をまとめてみました。基本的に英語ですが、一部日本語に翻訳されているものもあります。

すぐ使えるように右側のサイドバーにも記載しておきますので、開発で困った時に参照して下さい。

■Developer's Guide(リファレンス)
・Apex  HTML | PDF | 日本語PDF | ガバナ制限
・Visualforce  HTML | PDF
・Web Services API  HTML | PDF | 日本語PDF
・Bulk API  HTML | PDF
・REST API  HTML | PDF | 日本語PDF
・Metadata API  HTML | PDF
・Migration Tool  HTML | PDF
・AJAX Toolkit  HTML | PDF
・Data Loader PDF | 日本語PDF

■早見表 (日本語)
数式
Apex
Visualforce
Web Services API
Chatter

2011年6月 2日 (木)

Force.com Free Editionの新規受付が中止に

US時間の2011年5月20日をもって、Force.com Free Editionの新規受付が中止となってしまいました。

学習には運用組織を使わせてもらえない場合が多いので、無料で利用できる「Force.com Free Edition」は、気軽に運用組織の扱いに慣れるのに良い環境(ここを参照のこと)で、ありがたかったんですけどね。ちょっと残念です。

とは言っても、中止の代わりに、Force.comの60日間Free Trialが利用可能になったので、利用期限がすぐ切れてしまうのを我慢すれば、学習は可能なんですけどね。

ちなみに、既存の Force.com Free Edition の組織は引き続き使えるようなので、
既にアカウントを取得済みの人はご安心下さい。

採用情報

株式会社フレクトでは、事業拡大のため、
・Salesforce/Force.comのアプリケーション開発
・HerokuやAWSなどのクラウドプラットフォーム上
でのWebアプリケーション開発
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未経験でも、これからクラウドをやってみたい方、
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  • 株式会社フレクトは、
      ・認定コンサルタント
      ・認定上級デベロッパー
      ・認定デベロッパー
    が在籍している、セールスフォースパートナーです。
    また、heroku partnersにも登録されています。
    herokuパートナー
    株式会社フレクト
    Salesforce/Force.com
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    ・Visualforce/Apexによるアプリ開発
    ・Salesforceと連携するWebアプリ開発
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    セールスフォースご検討の際は、
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・AJAX Toolkit  HTML | PDF
・Data Loader PDF | 日本語PDF

■早見表 (日本語)
数式
Apex
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Web Services API
Chatter